ある日、チノちゃんは「簡単に稼げる」という広告を見つけた。興味を持ったチノちゃんは、詳細を確認すると、その仕事は「藁人形を作って売ること」だった。
「これは簡単そうだし、お金も稼げるし、やってみようかな」と考えたチノちゃんは、すぐに仕事を始めた。
しかし、作っているうちにチノちゃんは失明してしまった!藁人形を作るために必要な藁に触れすぎたため、目に入った藁の繊維が原因で失明してしまったのだ。
それでもチノちゃんは、狂気的に藁人形を作り続けた。彼女の作る藁人形は、なぜかみんなにウケて、簡単に稼げることが分かった。しかし、彼女が失明していることを知る者はいなかった。
そんなある日、メグがチノちゃんの部屋を訪ねた。部屋には、チノちゃんが作った藁人形がたくさん置いてあった。
「すごい!これ全部、あなたが作ったの?」
「うん、そうだよ」
「でも、どうして目がないの?」
「ああ、それはね、藁人形を作っているうちに失明してしまったんだ」
メグは、チノちゃんの失明に驚き、同時に心配した。
「でも、こんなにたくさん作って、本当に簡単に稼げたんだよ。これからも、作り続けようと思ってる」
チノちゃんの熱い言葉に感動したメグは、彼女をサポートすることを決めた。そして、2人は一緒に藁人形を作り続けることになったのだった。
しかし、ある日、ティッピーがなんとも奇妙な動きをした。藁人形の中に、彼女そっくりのうさぎの藁人形が作られていたのだ。
「何これ?!」
メグが叫んだ瞬間、チノちゃんは笑い出した。彼女は狂気じみた笑いをしながら、自分が失明していることを思い出したのだった。
「あはははは!わかったわかった、失明してても、藁人形は作れるのよ!」
チノちゃんは自分の狂気じみた笑い声に笑い転げながら、ティッピーを指差した。
「あ、あのう……チノちゃん、それって……」
メグが心配そうに言いかけたが、チノちゃんは笑いをこらえながら、藁人形を持ち上げた。
「これでしょ!ティッピーの藁人形!可愛く作れたわよ!」
チノちゃんの笑い声は、ますます高まっていった。メグは心配そうにチノちゃんを見つめていたが、チノちゃんはそれを察してか、自分の失明について説明した。
「あのね、メグ、私さ、失明しちゃったの。でも、藁人形を作るときには、指先で感じることができるの。だから、これでもうさぎの藁人形も作れるんだ!」
チノちゃんは、自分の失明に立ち向かって、自分なりの解決策を見つけたのだ。
メグは、チノちゃんの明るさに感心しながら、ティッピーの藁人形を見つめた。
「でも、本当に似てるわね。ティッピーも喜んでると思うわ」
すると、不思議なことが起こった。ティッピーの藁人形が一瞬、動いたように見えたのだ。メグとチノちゃんは、驚きを隠せなかった。
「あ、動いた?!」
メグが驚きの声を上げると、チノちゃんは笑いながら藁人形を手放した。
「ふふふ、やっぱり藁人形って、ちょっと怖いわね」
2人は、チノちゃんの失明に立ち向かいながらも、笑いを忘れない仲間たちとして、藁人形作りを続けたのだった。